自動思考(1)

気分の次は自動思考を記入します。この作業は慣れるのが大変かもしれません。時間をかけて、ゆっくり取り組みましょう。

例1・直感的に浮かぶイメージ

自動思考は頭の中に浮かぶ考えです。思ったこと、直感的に感じたことなどです。

簡単な例で説明しましょう。初対面の人に対して「この人はきっと私と相性が悪い」と感じた経験はありませんか?

これも自動思考のひとつです。初対面の相手について何も知らない・理解してないのに、イメージが勝手に浮かぶのです。

例2・過去の記憶に対する反応

例を交えながら、もう少し複雑な自動思考を見てみましょう。

小学生のMさんはテストで100点を取りました。100点の答案を母親に見せると褒められました。でもMさんはうれしくありません。

普通、人は褒められるとうれしくなりますよね。なのにMさんはうれしい気持ちになりません。褒められるのを良しとしないのは、なぜでしょうか。



実は母親は、過去に「テストの点数が悪い」とMさんをきつく叱ったことがありました。

Mさんはその時の記憶を思い出して「次のテストも100点を取らなければ怒られるだろう」と推測したのです。

次も100点を取らなければいけないのはプレッシャーだ。100点を取らないと怒られる。怒られるのは怖い。

Mさんはうれしくない気持ちの裏側で、プレッシャーと恐怖を無意識に感じていました。以上の点を思考記録表にまとめると、次のようになります。

状況
5月21日の夕方、お母さんにテストで100点を取ったことを話した。
気分
恐い90% 緊張50%
自動思考
次のテストも100点を取らないと怒られる。
怒られるのは恐い。
     

「気分」の理由、原因を探そう

自動思考は「気分」を理解する手がかりです。そのときに何を考えたかをクリアにできれば「気分」の意味が見えてくるものです。

怒り、恐怖などの気分を引き起こした原因や理由、そのときに反射的で無意識に考えたこと、つまり最初に自然に感じたこと・考えたことを掘り下げましょう。

自動思考はふつう、そう考えていること自体を意識すらしないものです。その性質をあえて意識していくことが、認知療法です。

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